何故、大木町がくるるんを造ったか

①何故、大木町がくるるんを造ったか(背景・歴史・必要性・計画)

(環境というキーワードで町の独自性を出したかったから・・・)

 

 海洋投棄に依存していた大木町は平成19年1月に施行されたロンドン条約による海洋投棄禁止に対して、生し尿・浄化槽汚泥の陸上処理の必要性に迫られていました。

 これと機を同じくして、地球環境問題(温暖化、京都議定書等)がクローズアップされ、町として環境に配慮した適性処理を考えるに至ったのでした。

 ただ、環境施設を建設するだけでなく、環境への取り組みを町民を巻き込んで協働にて実現化できるプログラムをつくり進めてきました。

②何故、今バイオマス利活用か(地球温暖化、CO2削減、京都議定書)

 Co2を中心とした地球温暖化ガスは世界全体に様々な影響を与えている現状にあります。

■温度上昇■水面上昇⇒沈み行く国・町■異常気象■死滅するサンゴ・・・・・等等

■これに対して京都議定書では削減目標を決め(6%)世界的な改善に乗り出しました。
しかしながら、我が国日本は、基準年より更に6%の二酸化炭素増加排出し、厳しい削減目標となっています。
EUでは更に削減目標を高め(30%)、先駆的活動を本格化しているのです。

■私達の大木町でも独自の削減目標を決め、その数値目標を目指し、町民一体となった取り組みを行います。

③何故、施設を町の中心にもってきたか(町のコア施設、市民と造る施設)

 メタン発酵施設の原料は生ごみ、生し尿、浄化槽汚泥という日常生活から排出される貴重なバイオマス資源です。しかし、これまでの施設造りでは迷惑施設(廃棄物処理施設)として、片隅に押しやられる傾向にありました。

 大木町では、今後目指す環境都市として、これらの廃棄物を資源として捉え、更にその資源を活用してエネルギーを作り出す施設として捉えました。そのため、その施設は、今後整備される国道沿いの町中心に配置し、更に今後集客を見込める観光施設や町民が集いあう施設とできるよう考えています。

   おおき循環センターを中心として、我が町の経済・観光・農業・地域活動等すべてが基点となり循環するように考えています。

④何故、環境教育に力を入れるか(子供、地域、日本、世界のため

 私達は環境に関係する施設を整えてきました。メタン発酵施設・BDF(廃油改質)装置、太陽光発電・環境学習室・・・・これらの身近に感じることができる施設や実際の活動を通じて、地域の子供達に環境保全の大切さ、今後のエネルギー問題等様々な重要な知識や経験を体感し、学んで欲しいという願いがあります。

 将来、子供達が他の地域で、私達の活動を紹介したり、PRしたりする活動を支えたり、また日本のバイオマス利活用や理化学の分野を支える人材を輩出できるよう、様々な支援を考え取組んでいきます。

⑤おおき循環センターから何を生み出そうしているのか

 この施設からは電気、熱、肥料、代替燃料等が生み出されます。その活動により、実際に生み出される資源の利活用とそれに伴う温室効果ガスの削減等は進みます。しかしながら、私達はこれらの活動を通じて、町民の環境や生活に関する意識を高めたり、意見を交換したり、子供達の教育につなげたり、地域で新しい活動が生まれたり・・・・そんな様々な相乗効果が生まれ、町全体の活動のエネルギーを作りたいと思っています。

⑥どのようにして施設が完成したか(補助、協力者、会議、方向性)

 (他の自治体の人の参考になるような形)

■生し尿・浄化槽汚泥を処理するためには、一般的には環境省管轄の施設となり大きな建設費用を伴う計画でした。

■我が町は廃棄物ではなく、資源として捉え、農水省の「バイオマス環づくり交付金」(50%補助)を活用しエネルギー化に取組みました。

■更に95%近い起債対象となり、町の負担が少ない施設整備となりました。

■これまで上記の処理物に係っていた費用(         )と施設建設に伴う運営費(         )との間には、(           )程度の削減できる結果があり、当該施設の建設により経費削減も同時に実現できたのです。