EU並み温暖化対策掲げる千代田区の挑戦

2008年1月1日、千代田区は「千代田区地球温暖化対策条例」を施行した。「1990年比で2020年までに二酸化炭素(CO2)を25%削減する」と明記した、日本で初めての条例だ。「EU(欧州連合)と同レベル。ポスト京都議定書を先取りした」と、区が胸を張るように、日本で最も高い目標を掲げる。短期的には、2012年までに、京都議定書目標達成計画に定められた業務部門や家庭部門の水準達成をめざすという。

EU並み温暖化対策掲げる千代田区の挑戦
2008年2月5日 16時50分
「2020年25%削減」を定めた条例を施行
2008年1月1日、千代田区は「千代田区地球温暖化対策条例」を施行した。「1990年比で2020年までに二酸化炭素(CO2)を25%削減する」と明記した、日本で初めての条例だ。「EU(欧州連合)と同レベル。ポスト京都議定書を先取りした」と、区が胸を張るように、日本で最も高い目標を掲げる。短期的には、2012年までに、京都議定書目標達成計画に定められた業務部門や家庭部門の水準達成をめざすという。

地球温暖化とヒートアイランドという“二つの温暖化”に苦しむ首都・東京のなかでも、最も著しい“熱の島”が千代田区。夏には、昼夜を通して、区全体で高い気温が続く。その原因は、大規模オフィスビルが林立し、幹線道路が集中するという、まちの構造にある。人工排熱量が特に多く、当然のことながら温暖化の原因となるCO2の大量排出を伴う。今回の条例制定には、ヒートアイランド対策だけではなく、温暖化対策においても、全国自治体はもちろん、国よりも先を行くのだという千代田区の強い意思が表れている。

新条例に盛り込まれた温暖化対策の柱は、建物のエネルギー対策とまちづくりでの対策だ。これらは、実は、千代田区が近年進めてきたヒートアイランド対策と重なり合う。千代田区環境安全部環境推進課の谷田部継司氏は、これまで進めてきた区のヒートアイランド対策について「千代田区の対策は、大きく分けると被覆対策と人口排熱対策、さらに都市形成の改善となる。庁内に『ヒートアイランド対策計画庁内推進会議』を設けて2カ年のプログラムを開始しており、区の対策計画の見直しや新しい技術を取り込んでいく」と話す。

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